この本に出会えたのは3カ月ほど前です。
ここ数年間の中でわたしの意識を変えてくれた本が幾つかありますが
この本はわたしの中で上位3位に入るぐらい影響を受けた本のひとつです。
そして自分の考え方をシフトチェンジできたことで
自分や相手を少し理解できるようになったこと、
今の自分のままでいいのだと肯定できるようになったこと、
聴き方のコツを学んだこと、で
前より自分も楽に
そして人の話を「ちゃんと聴ける」ようになってきました。
この本に出会えたことに心から感謝しています。
わたしは人見知り、人間不信、人付き合いが苦手なコミュ障で、唯一心を許せて思いっきり安心できる存在は夫しかいません。
唯一無二の夫に出会えて本当に感謝していますし、一人でもそういう存在がいて幸せなのですが、人付き合いに悩んだり、思春期に入った子どもとの距離感や親としての対応に悩むことも多くありました。
元々うわさ話や愚痴を聞くとその言われている方の人へ同情してしまい、愚痴を言ってる人のことが嫌になりながら愚痴を聞いて、その人が帰るとエネルギーが吸い取られたようにぐったり疲れ切っていました。
そして娘が思春期になりうわさ話や愚痴をよく話すようになりそれも苦痛で、まだまだ子供の娘に対してわたしは正論を言って話を途切れさせてしまい、娘は話す気をなくし消化不良。
娘はすっきりしないままストレスを抱えてる上に、わたしの言葉でまたストレスを増やすという悪循環になっていました。
子どもが吐き出していることをちゃんと聞いてあげれてない自分が嫌でした。
子どもの話をうまく聴いてあげたいなぁ、治さないとなぁと感じていた時に
「やっぱりそれでいい」というこの本に出会いました。
本の題名もいいですよね。
最初っから「OK」って肯定しています。
そして漫画家の細川貂々さんが自分かなって思うほど似ていてたのもあって、細川さんがいい方向に行くのを読むのも自分も重なって応援しながら読んでいました。
この本のお陰でわたしは自分の他の人とは違う「聴き方の癖」に気付きました。
他の人はこうやって人の話を聴いていたんだとコツを知れて目からうろこでした。
聴き方にもコツがあったのです。
まだまだコツを忘れてたまにまた自分の聴き方になったりしますが、少しずつ実践できて聴けるようになってきました。
そしてその聴き方ができるようになってくると人と話すのが辛いなって思うことが少なくなり、
その人のことを考えながら話を聴けるようになってきました。
この本を読むともっと力を抜いて生きていけると思います。
もっと楽しんでいけると思います。
- 人の愚痴を聞くのが疲れる人
- 人と話した後、一人反省会ばかりしてしまう人
- 人ともっとうまく関わっていきたいと思う人
- 自分に自信のない人
- 穏やかになりたい人
上のリストは全部わたし自身ですが(笑)少しずつわたしも人とのコミュニケーションができるようになってきたと思ってます。
前より人との会話の後、悩むことが少なくなってきました。
もっと早くこの本に出会えてたらって思ったりもしましたが、今のタイミングに出会えたことが今のわたしに必要だったのかもしれませんね。
この自己理解、自己コントロールと、コミュニケーション実践法を学べたことにとにかく感謝しています。
「ちゃんと聴く」と言うこと
この本の中に書いてあることを実践する内容がいくつかありますが、そのひとつに「ちゃんと聴く」というミッションがあります。
わたしもそれをやってみて一番改善したのが「娘との会話」です。
他人や同じ大人なら相手の言ってることを聞いてそこまで反論することなくサラーっと流すことができていましたが、娘には子ども扱いしてるのか正論を言って怒らせてしまうことが多々ありました。
自分では話を聴くということは「相談されている、相手が困っているんだからいい方向へ向かうよう解決策を確実にアドバイスをしなければ」とばかり思っていました。
娘の場合だといつも大人としてちゃんと教えなければという責任感ばかり、大人として正しいと思うことを言わなければということばかり考えて、娘の悩みやストレスをちゃんと聴いていませんでした。
そしてそのわたしのアドバイスをする行為は理想としていた結果と全然違っていました。
本にもアドバイスは今を否定しているのと同じということが書かれています。
わたしは娘の心に寄り添えていなかったと気付きました。
その聴き方では話を全然聴いていなくて娘に正論を言ってるだけでした。
今は自分の意見をとりあえず置いといて娘が思っていること、感じていることを落ち着いて「ちゃんと聴く」を心がけるようにしてます。
そうすると娘が何に困っているのかわかり、そして評価せずただ聴いてあげることで娘も気持ちよく話すようになり、学校での怒りも色々な出来事も早めに収まるようで長々と愚痴ることも少なくなってきました。
娘とのかみ合わないピリピリ会話が減ってきました。
思春期の娘とのこのピリピリした会話がとても辛かったので、この技を学べてほんとに良かったです。
あとは通常運転できるようにこの技を身に付けるのみです。
自分が発する言葉で自分が気付く
話を聴いてあげてると娘は自分の発した言葉で考えがまとまったり、悩んだり、気付いたりすることが増えたような気がします。
そしてわたしも前はすぐに正論を言って話を遮っていましたが
ちゃんと聴くようにすると娘は自分で発した内容にあった「気付き」に気付いているのだと分かってきました。
話すことで自分自身を理解するのだと分かりました。
わたしが遮って正論を言っても意味がなかった。
自分で気付くということが一番成長へ繋がることでした。
嫌い、苦手と思っていた人の見方が変わる
文句ばかりでいつも怒っている人、マウントをよく気にしてる人、自分が一番じゃないと嫌な人、人の不幸話をうわさするのが好きな人、が近くにいてとても苦手でした。
でもこの「ちゃんと聴く」をしてみるとこの人も困っていたんだなと、認められたいだけなんだなと気付きました。
このような人と関わった後に気分を害したり、つらい気持ちになってもそういう風に困っているんだなと気づくようになると「同じ人間、この人も苦しんでて素直に言えないからこういう風に人を攻撃するのかも」と汲み取れるようになりました。
中には自分ではどうすることもできない大きな悩みを抱えていて大変な人もいます。
苦しんでいるのも分かります。
吐き出すことしかできないから暴言を言うのかもしれない。
でもわたしにはどうすることもできない。
同じように文句を言う立場でもない。
ただ聴いてあげることしかできない。
今まで聴いていて辛かったのは、相談されても自分では何も解決できない、無力さを感じてしまうのもつらさのひとつだったのだと思います。
その人が抜け出せることができるかどうかはその人の選択次第です。
そう理解できるようになり「早くこの人も楽に生きられるといいな」と思えるようになりました。
嫌な人も苦しんでるかもしれない。
ただ、吐き出したかっただけかもしれない。
わたしではその人を変えることはできないから、今は聴いた後にただただ「幸せになりますように」と願うことにしました。
そしてその人の幸せを願っていると自分が感じていたつらさも忘れて気持ちが収まるように
穏やかに切り替えることができるようになってきました。
今のままでいい、少しずつ成長はしている
今のままでいい。
それは成長しなくていいということじゃなく、今の自分はこう。
だからそのままの自分を受け止めていい、ということだと解釈しました。
愚痴が聞けなかったわたしも、その時は容量オーバーで愚痴を聴ける自分じゃなかったけど、
こうやって学んで愚痴を聴ける今の自分に変わりました。
それはそれでOK。
少しずつ変わる自分も「それでいい」になるのだと思います。
一歩ずつでも、半歩ずつでも、時には止まってもいい。
何かしら人は動いているのだから、それはそれでいい。ということですかね。
わたしの場合はゆっくりしか成長できませんが、「それはそれでいい」と受け止めます。
まとめ
わたしは普段は紙派で本は読みますが、この本はある立ち読みしてた雑誌の読者の方がたしか「捨てて良かったもの」みたいな内容で紹介してた本で(すみません、急いでいてはっきり覚えていません)、その人もこの本を読み、凝り固まった自分の癖を捨てて楽になったというような内容だったように記憶しています。
その時は急いでいたのですが直感で「わたしにも必要な本かも」と本の題名だけ覚えていて後から探してみました。
あの一瞬でも覚えていてずっと気になっていた本で、本屋さんでも古本屋さんでもなかなか見つけられなかったので、kindleで買いました。
漫画家の細川貂々さんと精神科医の水島広子先生の本ですが、可愛いマンガと文章でテンポよくとても読みやすい本です。
いつでも携帯で読めるので、今でも何回も読んでいます。
あの時直感を信じて探し出して良かったと思うぐらい大好きな本です。
今はこの聴くスキル、相手の状況を汲み取る思考、メンタルの保ち方を身に付けてもっと外と関わっていけたら楽しいだろうなと希望が持てています。
生きづらさを感じている人、聴くコツを知りたい人にもおススメですし、
視野を広げたい人にもおすすめの本です。
気になる方はぜひ読んでみてください!